ドイツ一人旅なんてかっこつけてはいても、たったの3日間の旅。
とうとうその最終日に突入です。
この6月18日は、日本vsクロアチアの日。
私が宿泊するニュルンベルクが決戦の地であります。
まずは日本代表がどんな戦いを見せてくれるのかを静かに想像するため、
まだ熱気の波が押し寄せる前の朝7時に散歩に出てみました。
すでに雲一つない青空が広がり、昼間の暑さの前兆が見られましたが、歩いている人はまばらで、清々しい朝でした。
すると、前方から浅黒い顔をした長身の日本人が歩いてきました。
私と同じようにニュルンベルクの古風な町並みを観ながら
決戦早朝の静けさを堪能しているんだろうと思っていたら、なんと、あの原博実さん。
思わず「おはようございます」って挨拶してしまいました。
(以前インタビューしたことは忘れてましたが・・・)
てな感じで午前11時くらいまで市内観光を楽しんでいたのですが、
その間、多くのサッカー関係者に会いました。
世間とは狭いものです。
そして午後1時、試合会場である「フランケンシュタジオン」に到着。
電車の中も強烈でしたが、とにかく日向は痛いほどの暑さで、ジャパンブルーのシャツがネイビーブルーに変色している人が多く見かけられました。
この暑さの中の試合は技術や戦術を超越したフィジカルとメンタルの勝負になるのは明らかで、普通に歩いているだけでも思考回路の一部がショートしているのがはっきりわかりました。
さて、この「フランケンシュタジオン」ですが、陸上トラックがある一般的な陸上競技場なんですが、客席の9割近くを屋根で覆っているため、雨でも安心。さらにその屋根が半透明のため、昼間の試合では明と暗のコントラストがくっきりでず、圧迫感を感じることはありませんでした。
私が座った席は記者席の真横で、選手の家族席なのか、強烈なサポーターはいなく、比較的おとなしい雰囲気のブロックでした。
試合のことは深くは書きたくないので、戦術専門や代表担当の識者の記事を読んでいただくとして、私個人の感想としては「良くやったのかな」というものです。あの日差しを肌で感じた者として思うのは、走れなかったのは選手の闘志の問題ではなく、単純に暑さの問題でした。サッカー選手が誰もが夢見る舞台で闘志が出ない人なんていませんし、日本選手同様、相手も終盤足が止まっていました。双方ともよく0封したなというのが率直な感想です。
その夜、街は和やかムードに包まれていました。中央広場には多くのクロアチア人が日本代表のユニフォームを着て、「ヤパン、ヤパン」と連呼。日本人もクロアチア人と肩を組んで記念撮影をしていました。
私もその夜、街で声を掛けたサポーターたちと一緒に、初めてドイツビールを飲み、ニュルンベルク風のソーセージを食べました。このソーセージですが、やっぱり本場は一味も二味も違います。ニュルンベルクのソーセージはその他の地方と比べ小振りと言われてますが、長さは15cmほど(結構長い)。味はビールに合うようにか、塩味が利いていて、ハーブの香りも強かったです。7~8本は食べたような気がします。
ドイツ最後の夜にようやくありつけたドイツ料理を食していたら、日本代表の今後のことなんて薄れてしまい、「ブラジル戦は何とかなるだろう」という安易な気持ちでホテルに帰りました。
3日目の夜、クロアチアサポーターの話し声は私のベッドに届かず、初めて心地よい眠りにつきました。
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