鵜住居、吉里吉里、そして 大槌へとスパイス号(ハイエース)は進む!坂を登り辻を曲がる!
すぐ手前の家屋は崩壊している!最後のカーブに進入したとたん、そこに<さんずろや>は、あった!凛として背景の青空に浮かんでいた!
いつもの駐車場にクルマを止めた、駐車場からは大海原が一望出来る!1階の食堂をのぞくと、座敷席で旦那さんがポツネンと横になっている。
玄関の硝子戸を叩くと気がついたようでモソモソと扉を開ける。家族皆無事!との事。
挨拶ももどかしく、必要なモノは?と問うと「水は沢から汲んで来てるし、炭もあるので。。。」
食べ物も今はある!ゴンゾー氏が江刺金札米を手渡し、しばし語らう。ラグビー少年はその後東京の高校でラグビー生活らしい。
口下手な東北気質とは言え、今一つ覇気がなく会話がずれて、なかなか進まない!お節介な来訪者かぁなんて気分にもなり、早々に引き上げようと、ゴンゾー氏を即してクルマに乗りこむ。
助手席に座る大石側のフェンダーミラーには、米袋を抱えて長くスパイス号を見送る姿が暫し続く。
200mも進みカーブを曲がると大槌の町が見渡せる。そこで不肖大石は、頭を何かで叩かれた!震災時間2時46分、その後の津波第一波が約40分後(相馬の町を襲った津波は第3波夜の10時とも言われている)、それらの光景を全て眺めているんだ!うーーーーん!
来た道を釜石へ一路無言な車内!兵庫県警が采配する交差点を敢えて街中に進む道をゴンゾー氏は選ぶ。
思わず絶句!浜より少し高い、その商店街は見るも無残だ!1階、そして2階屋も崩壊して枠組みだけが残る!砂浜と化し、ヒトの営みの欠片もない、そこに半崩壊した幾態と商店の筋を残すがゆえに、より悲惨だ!
大槌に向かう時に見た光景を思いだす、見渡す限り砂浜と化した中にポツンと残る、ガソリンスタンドの店舗部分だろうコンクリート建屋、その店舗前を一生懸命に箒で掃く、掃き続ける男の姿。
ここ釜石の商店街のはずれでも、崩壊した店舗の店頭で一心腐乱に什器を磨き続ける女性。今出来る事をやる!それはそれは充分に判る、そして、その上に明日がある、それも判る。
しかし、本当に うーーーん と唸る!
撤去処理したのだろう、土砂の残り香で、まだ埋まる釜石駅の隣りFM岩手釜石支局の方が避難しているサンフィッシュ釜石に到着。
この稿続く
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