前回の続き。FAXがなぜ人間の行動様式にはまるものなのか。
まず、ニュースリリースを配信する際、やはり取り上げてほしいのは大手出版社や新聞社のメジャーな雑誌や新聞ですよね。そのようなそれなりの歴史や規模のある媒体であればあるほど、局長や編集長など、編集責任者の立場の人間の年令は必然的に高くなります。そうすると、昔ながらの風習というものが残りやすいんですね。
リリースにしても、FAXから送られてきたものを最下のスタッフが仕分け(ここでは内容ではなく誰宛か)をして、各部署や担当者のデスクにあるボックスなどに入れられます。
担当者はこのボックスをみて、記事になりそうなニュースリリースに当たりをつけ、編集会議に持ち込んだり、このFAX用紙をそのまま部下に渡します。
この時点ではまだ記事になるかどうかわからないので、上司にしても部下にしても、「とりあえず」目を通して、「とりあえず」当たりをつけるという作業となります。
ここが重要で、上記の場合、気軽に「ちょっとこれ目を通して、当たりつけといて」となるのですが、これがメール配信の場合、上司にしてもメールに一言書いて部下に送らなければなりませんし、部下もメールで「指示」を受け取った以上、ないがしろにはできません。
ここで作業が「重く」なってしまうのですね。
これが、伝言ゲームよろしく、さらに部下、その部下と降りていく場合、FAXであればその用紙が順に回るだけですが、メールの場合は、その都度テキストを書いて転送、ということになります。
また、編集部によっては自分宛に送られてきたFAXに目を通し、担当ページ用には使えないが、情報自体は面白いと思った場合、共用の掲示板にFAXを張り出し、興味を持った別ページ担当者が持って行く、といったスタイルを採用している場合もあります。
もう、どちらが情報伝達において有利かわかりますよね。
もちろん、メール配信は逆に、一回で複数の人間に送れるので、時間のロスと情報共有において有利な点もあります。
リリースを配信するにあたって、皆さんは、先方の編集部でどのように読まれ、理解されるかを想像して文章を書きますよね。ビジネス本などにもそこはよく述べられています。配信も同じで、先方に送ってからどのように扱われるか、どのように回っていくかを想像することが必要です。
ちなみに郵便の場合は、特別感を演出するには良いので、インビテーションなどに有効だということがわかりますよね。
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