前回、PR会社のメディアリストのお話をしました。PR会社でも、自社でも、このリストを使って、自社のニュースリリースを各メディアの担当者に送るわけですが、さて、その送付方法は?メール?FAX?郵送?
それぞれ特色があるので一概にこれ!とは言えないのですが、例えばメールの場合。IT系企業やインフラの進んだ企業が、相応のメディア。すなわち、このような企業のニュースを扱っていたり、媒体自体が若い(編集者の年令も踏まえて)ものであれば、メールで差し支えないと思いますが、担当まで到達するにはたくさんのハードル(スパムメール対策で自動削除や不要メールとともに削除されてしまったり)があります。
また、編集作業に対しても横のつながりが実は思った程よくない場合があります。つまり、普段からメールに慣れ親しみ、メールを外部だけではなく、社内連絡用としてもやり取りするのを億劫がらない媒体であれば問題ないでしょう。
それではFAXは?
一時代前の情報伝達ツールと思われるでしょうが、ことニューリリースに関して言うと、バリバリの現役です。
それは、ニュースリリースを配信する重要な目的として、記事にしてもらうことがあるのですが、この記事化については、否応なくアナログ的な人的作業が多大にあるからです。記事化というのはオートメーション化できないんですね。
前述したメールでの利点は、オートメーション化に対応できる点、例えば、そのニュースリリースをなんの加工(取材)もすることなく掲載するのであれば、コピー&ペーストが可能ですので、こんなに楽なツールはありません。しかし、ニュースリリースを送って記事にしてもらう最大の目的は、第三者の客観的な視点によって、その商材(やサービスなど)を世間に知らしめることでもあるので、話を聞いてもらう、取材してもらう、自社に有意義な記事にしてもらう、というアナログ的な思考と作業があり、それをうまく活用しようとすると、人間の行動様式をも考慮しなくてはなりません。そこまで深く考えなくても、どのようなメディア(媒体)にどのように送れば、ニュースリリースがどのように社内に回っていき記事化されるか。それを知っている、または考察した上で配信すると結果はぜんぜん違ってきます。
では、FAXでニュース配信した場合、なぜ人間の行動様式をも考慮したものになるのか。
今回も長くなってしまったので、それは次回お話します。(編:三浦)